イギリス留学ブログ

イギリスで働くには、移民はAレベル程度の英語力が必要 ーBBCニュース

先日イギリス政府により発表があった移民政策の一環についてのニュースを和訳しました!

イギリスに来る一部の移民は、政府が導入を予定している、より厳しい新ルールの下で、Aレベル相当の英語を話す必要があるだろう。

これはどういうことなのでしょうか?

参照元のニュース:

https://www.bbc.co.uk/news/articles/c8679q0pe57o

これらの変更は2026年1月8日から施行され、修士・学士などの一部の卒業生や、急成長中の企業に雇用される人向けのスキルド・ワーカーやスケールアップ・ビザの申請者に影響を与えることになります。

新しい規則は、5月に公表されたホワイトペーパーで示された、イギリスへの移民水準を削減するためのより広範な計画の一部を成すものです。

内務大臣シャバナ・マフムード氏は次のように述べました:

「この国に来るのであれば、私たちの言語を学び、役割を果たさなければなりません。」

「この国は、来て貢献してくれる人々を常に歓迎してきました。」

「しかし、言語を学ばず、国の生活に貢献できないまま来る移民は受け入れられません。」

申請者は、ホームオフィス(内務省)承認の試験機関で、スピーキング・リスニング・リーディング・ライティングの能力を対面でテストされ、その結果はビザ申請の過程で確認されます。

スキルド・ワーカー、スケールアップ、ハイポテンシャル・インディビジュアル(HPI)ビザの申請者は、現在のB1(GCSE相当)レベルから一段階上のB2レベルに到達することが求められます。

スキルド・ワーカー・ビザでイギリスに来るには、政府承認の雇用主のもとで働き、年収が少なくとも41,700ポンド、もしくは自分の職種の「標準給与(going rate)」のうち高い方を稼ぐ必要があります。

スケールアップ・ビザは、急成長中のイギリス企業で働くために来る移民を対象としています。

ハイポテンシャル・インディビジュアル(HPI)・ビザは、過去5年間に世界トップクラスの大学で学位を取得した移民が申請できます。

英語コースを提供しているブリティッシュ・カウンシルによると、B2レベルを達成した学習者は、「具体的・抽象的な話題についての複雑な文章の主な内容を理解できる」とされています。

また、「流暢かつ自然に自己表現ができ、他の英語話者と不自由なくコミュニケーションが取れる」とされ、さらに「さまざまな話題について明確で詳細な文章を作成し、複雑な見解を説明することもできる」とされています。

内務省のマイク・タップ大臣は火曜日、議会で、他のビザ種類や家族帯同者向けのさらなる英語要件も、順次導入される見込みだと述べました。

首相は以前、ホワイトペーパーで示されたこれらの変更により、イギリスの移民制度が「管理され、選択的で、公正」なものになると述べていました。

内務省の推計によると、これらの措置により、イギリスに来る人の数は年間最大10万人まで減少する可能性があるとされています。

イギリスへの純移民数(総永住到着者数から総永住出国者数を差し引いた数)は、2024年に431,000人となり、2023年の記録的な高水準の906,000人からほぼ半減しました。

  • 難民は、イギリスでの定住権を得るまでの道のりが長くなる見込み。
  • マフムード(内務大臣)は、移民はイギリスで定住する権利を得るために努力すべきだと要求。
  • キア・スターマー(労働党党首)は、移民政策改革を「人種差別的で不道徳だ」と批判。
  • イギリスには何人の人々が働くため、または学ぶために来ているのか?

オックスフォード大学のMigration Observatory(移民観測所)の所長であるマデリーン・サンプション博士は、政府は「移民が十分な英語力を持つことを保証すること」と「雇用者が経済的利益をもたらすことが期待される労働者を採用できるようにすること」との間で「トレードオフ(相反する選択)」に直面している」と述べました。

彼女によると、多くの大学卒向けの職ではすでにAレベル(高校最終段階)以上の語学力が求められていると言います。
新しい語学要件は、技術系や手作業を伴う中技能職により大きな影響を与えるだろう。これらの職では、雇用者が必ずしも高い語学力を求めない場合があるからだということです。

移民専門の弁護士、アフサナ・アクター氏はBBCニュースに対し、移民にこれほど高い英語能力が求められるのは「不公平」だと考えていると語りました。「というのも、イギリス国内の多くの人々でさえ、英語のAレベル試験に合格できないだろうからだ」と述べました。

彼女は「これでは、イギリス経済に貢献したいと考えている熟練労働者でさえ受け入れられなくなってしまう。GCSEレベルの英語能力で十分であり、実際にイギリスで生活し、イングランドの文化や生活に馴染む中で、英語力は必然的に向上するだろう。」と言っています。

ホワイトペーパーに盛り込まれたその他の施策には、国際学生がコース終了後にイギリスで卒業生向けの仕事を探すことができる滞在期間を、現行の2年から18か月に短縮することが含まれており、この変更は2027年1月から施行される予定です。

学生は、ロンドン以外では月額1,171ポンド(従来の1,136ポンドから引き上げ)まで、最長9か月分の滞在費を証明するなど、より高い経済的条件を満たす必要もある。
また、テクノロジー、芸術、学術分野で優れた実績を持つ人向けの「グローバル・タレントビザ」も拡大され、より権威のある賞の受賞者も対象に含まれるようになります。

ホワイトペーパーのさらなる計画には、特定のビザで外国人労働者を雇用する際に、英国の雇用主が支払う移民スキル課金(Immigration Skills Charge)の引き上げも含まれていています。
小規模組織や慈善団体では
1人あたり年間480ポンド
、中規模・大規模組織では1,320ポンドとなります。
これは、それぞれ従来の364ポンドおよび1,000ポンドからの引き上げになります。

政府が高度な技能を持つ人材を国内に呼び込む取り組みの一環として、HPI(High Potential Individual)ルートが拡大されます。
このビザで渡航する移民の人数は2,000人から4,000人に倍増する見込みですが、年間の申請数は8,000件を上限とするとのことです。

まとめ

就労ビザ要件に“Aレベル相当の英語力”という記事はちょっと誤解されがちですが——ここでいうAレベル相当とは、イギリスの高校卒業レベルの「国語力」という意味ではなく、ネイティブではない人の「英語力」を示すCEFRのB2レベルを指しています。IELTSの試験などがそれにあたります。 つまり、これまでのB1から、B2に引き上げ、ということで、Aレベル生徒並みの国語としての英語の知識を要求されているわけではありません。ニュースではイギリス一般向けにわかりやすく「Aレベル相当」と表現したのだと思われます。

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